物販副業最大のデメリットは資金繰り?利益が出てもお金が減る理由と、ショートしない私のルール
先日、Xで「商品を増やしたら資金繰りが苦しくなった」という物販の投稿を見かけました。読んでいて、他人事ではないなと思いました。
物販は、副業の中でも稼ぎやすいと言われます。売れれば利益が出る、という形が分かりやすいからです。ただ、続けてみて感じるのは、手元のお金が増えていく感覚が、ほかの副業と比べて明らかにないということです。私は、これが物販の副業で一番のデメリットだと思っています。
本記事では、2025年3月から中国輸入(既製品転売・Amazon)を続けている私が、利益が出ていてもお金が減っていく理由と、資金がショートしないように私が見ていることを書きます。
- 物販は、仕入れたお金が在庫に変わるので、利益が出ていても手元のお金が増えにくい
- 中国輸入は、仕入れてからお金が戻るまで約3か月。国内のせどりより、さらに遅い
- 私が見ているのは、仕入れと在庫のバランス、2つの口座の残高、追加で仕入れる量の3つ
- 売れない在庫は、赤字でも売ってお金に戻す。止める線も、先に決めておく
稼ぎやすい物販のつもりで始めると、つまずくところ
物販は、ほかの副業と比べて、お金の動き方が違います。
ブログや動画、スキルを売る副業なら、売上が入れば、そのほとんどが手元に残ります。物販は、売る前に商品を仕入れる必要があります。お金が先に出ていき、商品が売れて、やっと戻ってきます。
しかも、売れた分のお金で、また次の商品を仕入れます。売上が伸びるほど、仕入れも増えます。そのため、帳簿の上では利益が出ていても、お金の多くは「在庫」という形で倉庫にあり、口座にはあまり残りません。
「稼ぎやすい」と聞いて始めると、ここでつまずきやすいと思います。利益が出ているのに、使えるお金が増えない。私も、手元のお金が増えていく感覚は、ほとんどありませんでした。
手元のお金が増えにくい大きな理由|お金が戻るまで約3か月
手元のお金が増えにくい大きな理由が、お金が戻るまでの期間です。私の場合、仕入れてから売上が入金されるまで、約3か月かかります。
- 商品が届くまで: 約1か月(中国から船便で送り、日本の倉庫に届くまで)
- 売り切るまで: 約1か月
- 入金まで: 約1か月

物販の中でも、国内のせどりなら、買った商品は数日で手元に届きます。中国輸入は、届くまでの期間がまるごと上乗せされるので、せどりよりもさらにお金の戻りが遅くなります。私はせどりもやっていますが、この差はかなり大きいと感じています(中国輸入と国内せどり、初心者はどちらから始めるべきか)。
つまり、次の仕入れをする時点では、前の仕入れのお金がまだ戻ってきていません。私が中国輸入を始めたとき、運転資金を約100万円と見ていたのも、このためです(仕入れ約25万円×3回分と、経費の予備約25万円。内訳は中国輸入で月10万円は可能?、考え方は中国輸入副業に必要な資金はいくらかに書いています)。
利益が出ているのに、手元のお金が減るしくみ
お金が戻るまでが長いと、「利益は出ているのに、口座の残高が減っていく」ということが起きます。
たとえば、売れ行きがよくて仕入れを増やした月は、売上が入る前に、仕入れ代金・送料・関税の支払いが先に来ます。仕入れを増やせば増やすほど、お金が在庫に変わる量が増えて、口座の残高は減ります。
私が一番怖かったのは、春節(中国の旧正月)の前でした。春節の前後は、中国の工場や物流が止まり、商品が届かない期間があります。それに備えて多めに仕入れたところ、1月中旬から納期が遅れ始め、2月には注文自体ができなくなりました。注文を再開できたのは3月、実際に商品が届いたのは4月です。
その間も、仕入れ代金や関税の支払いは先に来ます。商品が届かないので、当然、売上も立ちません。出ていくお金だけが積み重なっていく数か月でした。多めに仕入れたおかげで在庫切れは防げましたが、残高が減っていくのを見るのは、頭で分かっていても怖かったです(このときのことは、Noteの仕入れているのに、お金がどんどん減っていく怖い話に書いています)。
この経験もあって、今は次の3つを見るようにしています。
私が見ていること1|仕入れと在庫のバランス
仕入れに使うお金は、ざっくりですが、せどりと中国輸入を合わせて月100〜150万円くらいです。中国輸入だけだと、今は多い月で60万円前後です。
ただ、「月に○万円まで」という上限で管理しているわけではありません。見ているのは、次の2つです。
- 仕入れが、先月や平均より増えていないか
- 在庫が、増えていないか
この2つは、セットで見ることが大事だと思っています。たとえば、次のような状態は危ないと考えています。
- 仕入れも在庫も増えている: 仕入れた分が、売れていない
- 仕入れは変わらないのに、在庫が増えていて、売上が落ちている: 売れ行きが落ちている

在庫は、毎月集計して、金額で見ています。そのとき、Amazonで「販売中」の在庫と、倉庫への「納品待ち」の在庫を分けて見ています。在庫が増えていても、納品待ちが多いだけなら、まだ届いていないだけです。販売中の在庫が増えているなら、売れ行きが落ちていると分かります。
私が見ていること2|支払い口座と入金口座を分ける
2つ目は、キャッシュフロー(お金の出入り)の見える化です。私は、口座を2つに分けています。
- 入金口座: Amazonなどの売上が入る口座
- 支払い口座: クレジットカードの支払いが引き落とされる口座
仕入れをしたら、その分のお金を、入金口座から支払い口座へ移すようにしています。送料や関税も、仕入れ値に含めて計算しているので、仕入れのお金と一緒に考えています(関税の記事、送料の記事)。
こうしておくと、入金口座の残高を見るだけで、お金が増えているのか、減っているのかが分かります。帳簿を細かく見なくても、残高の動きが合図になります。

危険水域の線|カードの支払い予定が、2つの口座の残高を超えたら
危ないと判断する線も決めています。クレジットカードの支払い予定を全部足して、支払い口座と入金口座の残高の合計より多い状態です。
このとき、これから入ってくる売上は数えません。来月も入金はありますが、それを当てにすると、本当にお金が足りているのかが分からなくなるからです。「来月入金があるから大丈夫」と考えたくなるときほど、今あるお金だけで払えるかを見るようにしています。
この線は、私が事業を止める基準ともつながっています。中国輸入はやめとけ?言われる6つの理由では、事業全体を止める基準として、「売上金を回収できなくなったとき」と「手元資金で、支払いが足りなくなりそうなとき」の2つを書きました。危険水域の線は、2つ目に近づいていないかを、早めに確かめるためのものです。
私が見ていること3|追加で仕入れる量
3つ目は、追加で仕入れる量です。新しい商品は少量でテスト販売し、追加で仕入れるのは、次の場合だけにしています。
- テスト販売の商品: 1か月で売り切れたら、追加で仕入れる
- リピートの商品: 何か月か売っているので、月にどのくらい売れるかが分かる。それをもとに、ざっくり1.5〜2か月分の在庫を保つように仕入れる
中国輸入のリサーチ方法で書いた「テストは甘め、追加の仕入れは厳しく」の、「厳しく」の部分がこれです。売れた実績のある商品にだけお金を足すので、売れない在庫にお金が変わるのを抑えられます。
ただし、春節の前は別です。届かない期間があるので、主力の商品は多めに持つようにしています(中国輸入副業に必要な資金はいくらか)。上で書いたとおり、この時期は残高が減りやすいので、2つの口座の残高をいつも以上に見ています。
売れない在庫は、赤字でも売ってお金に戻す
売れない在庫をどうするかは、正直に言うと、はっきりした基準は決めていません。
ただ、在庫の数が多いときは、利益がほぼ0になるところまで値下げすることがあります。大事なのは、赤字になっても売って、お金に戻すことだと思っています。在庫のままでは、次の仕入れにも支払いにも使えないからです。
基準を決めていない分、入口の段階で損を小さくするようにしています。新しい商品は少量で試し、売れた商品だけ追加で仕入れる。売れない在庫が大きくならないように、仕入れる側を厳しくしている、という考え方です(初回の量は中国輸入の初回仕入れロットはどれくらい?に書いています)。
よくある質問
物販の副業に、運転資金はいくら必要ですか?
扱う量によって変わります。私は中国輸入を始めるとき、運転資金を約100万円と見ていました。お金が戻るまでの約3か月分の仕入れと、経費の予備です。最初の仕入れは10万円程度から始めて、少しずつ増やしました。
せどりでも、資金繰りは苦しくなりますか?
なりえます。仕入れたお金が在庫に変わるのは、せどりも同じです。ただ、国内のせどりは商品が数日で届くので、中国輸入よりお金の戻りは早いです。
在庫は何か月分を持つのが目安ですか?
一般的には、1か月で売り切れる量が目安とされています。私は、売れ行きの分かっているリピートの商品で、1.5〜2か月分を目安にしています。中国輸入は届くまでに時間がかかるので、少し多めです。春節の前は、さらに多めにしています。
まとめ|手元のお金が増えにくい前提で、見る場所を決めておく
- 物販は、仕入れたお金が在庫に変わるので、利益が出ていても手元のお金が増えにくい
- 中国輸入は、お金が戻るまで約3か月。せどりより、さらに遅い
- 仕入れと在庫は、セットで見る。在庫は毎月、金額で集計し、販売中と納品待ちを分ける
- 支払い口座と入金口座を分ける。カードの支払い予定が、2つの口座の残高の合計を超えたら危険水域
- 追加で仕入れるのは、売れた商品だけ。リピートは1.5〜2か月分
- 売れない在庫は、赤字でも売ってお金に戻す
数字はすべて、私ひとりの実績です。扱う商品や量によって、必要なお金や見るべき線は変わります。ただ、「物販は手元のお金が増えにくい」という前提で、どこを見るかを先に決めておくと、ショートは防ぎやすくなると思います。
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